【2024年版】ブルーベリーピッキング当日の流れ~NZヘイスティングス~

NZヘイスティングスの大規模ブルーベリーファーム・Gourmet Blueberriesのブルーベリーピッキングお仕事の流れです。2シーズン経験した筆者が写真付きで詳細にご紹介します。
今回は応募と説明会(Induction)が済んだ後、実際に働く当日の流れです

ブルーベリーピッキングの時期や概要・寮、また申し込みについてはそれぞれ別記事で解説しています。

出勤日と出勤時間

出勤日と出勤時間はずばり自由です!

といっても、もちろん制限はあります。
次の日にピッキングがあるか&何時からなのかはGourmet Blueberriesのフェイスブックページを自分でチェックする形です。投稿はほぼ毎日、正午あたりから早めの午後に発信されます。

Gourmet Blueberriesのフェイスブックより

この写真を例にすると、ゲートが開いている午前6:45~午後2:00の間であればいつでも好きな時間に出勤できるという意味です。

ブルーベリーが少ない時期はピッキングできるチームが限られることもあり、その場合は「ALL RIBBON COLOURS INVITED」の箇所に「BLUE & GREEN RIBBONS ONLY」(ブルー&グリーンチームのみ)などと書かれます。自分が所属するチーム=IDのリボンの色です。

また、全員ピッキングがない場合は「No Picking」と投稿されます。

もしピッキングがある日に出勤しない場合でも、特に連絡をする必要はありません。
ただし2週間以上全く出勤しないと自動的にピッカーとしての登録が削除され、退職したものとみなされます。

持ち物と服装

持ち物で必須なのは、インダクションで配られるIDカードだけです!これで出退勤やピッキングの時間・量を記録しています。
万が一忘れてしまった場合にはオフィスに行きましょう。有料で発行してもらえます。

他にあった方がいい物は

  • 帽子…炎天下でのピッキングがほとんどなので断然あった方がいいです。農家の人がよく被ってるイメージの、首まわりにも布がついたものがおすすめ。
  • ランチ…常温で保管可&食べやすいもの。ピッキング中に外を持ち歩きますし、外のテーブルがない場所で休憩することが多いです。
  • 飲み物…お水は現場にも用意されてます。
  • 日焼け止め…現場にも用意されてます。自分のを使いたい方は持っていきましょう。
  • 上着やレインポンチョ…予想外に寒かったり、急な雨になることもあります。
  • フェイスカバー…紫外線が気になる方はこれもあると◎。アジア系の女性はしてる方が多いです。
  • ワイヤレスイヤホン…ピッキング中は好きな音楽を聞き放題です。たまにポータブルスピーカーで大音量で流してる人もいますが、本来はルール違反です。

服装はずばり動きやすく汚れてもいいもの!
夏は暑いので半袖&ショートパンツでも大丈夫ですが、NZの紫外線は強いですし、ブルーベリーの枝をかき分けることもあるので、あまり肌を出さない方が無難です。

靴は普通のスニーカーでも大丈夫ですが、ぬかるんだ場所を歩く場合もあるので、長靴やショートブーツ、防水の靴がおすすめです。

こと子
こと子

私は夏用の長袖&パンツ+首回り付きの帽子+ショートブーツ
という服装でピッキングしてました。
すべてKmartかThe Ware Houseで買ったものです(笑)

ファーム内で虫をほとんど見たことがないので、虫対策は考えなくて大丈夫です。

お仕事のやり方

出勤~ピッキング~退勤の流れ

1.車はピッカー用の駐車場に停めます。

自転車の方はゲート前に自転車用のスタンドがあります。

2.ゲートを入ってすぐ右手のコンテナにスーパーバイザー(Superviser)がいるので、ここでIDをスキャンしてもらいます。

毎週のブルーベリーのレートやボーナス情報はこのエリアに掲示されます。

3.スキャンしたら、
 ①採ったブルーベリーを入れるバケツ
 ②バケツの装着具
 ③シート

を取ります。
四角いバケツを使う場合は②の装着具はいりません。

4.スキャンしてくれたスーパーバイザーがここで車を待つようにとか、どこへ行くようにと指示をくれます。
車はバスかワゴン車(Van)で、来たら乗り込みます。
大体は車で行くことが多いですが、ピッキング場所が近い場合は下の写真左手のフェンスの中に入って歩いて行くこともあります。

例*
「Jump on the van」(車に乗って)
「Wait for a van there」(そこで車を待ってて)

5.車を降りる場所はみんな同じことが多いですが、たまにチームによって違うこともあります。その場合は運転手さんが「〇〇チームはここで降りて」と言ってくれるのでそれに従ってください。

車を降りるとトローリー(Trolley)と呼ばれる台車のようなものがたくさん置いてあるので、それを1台取ります。

水色のカゴ=クレイト(Crate)は採ったブルーベリーを入れる用、緑のカゴは自分の荷物を入れる用です。緑のカゴの上にシートを置きます。
水色のクレイトはピッキング現場にもありますが、緑のカゴはここにしかありません。必要な数をここで取りましょう。
緑のカゴをいくつか取る理由は、カゴの上に乗せたシートの上に立って高い位置のブルーベリーを採ることもあるからです。必要なカゴの個数は人それぞれの好みなので、実際にピッキングしながら試して自分のやりやすい高さを見つけてください。

こと子
こと子

私はいつも緑のカゴを3つ重ねてました。
あまり重ねすぎると、乗った時にバランスを崩しやすいので要注意!

6.トローリーを押しながらピッキング現場に向かって行きます。チームによって担当エリアが違うことが多く、チームの色と矢印でエリアへの行き方を表示してくれています。

この表示では、グリーンチームとイエローチームは右側に進むようにと矢印が出ています。

進んで行ってさらに曲がる場合はまた矢印が置いてあります。

7.ピッキングエリアに着くとステーションがあります。ここにグローブや日焼け止め、お水やクレイトもあります。
必要なものを取ったり補給したらいよいよピッキングスタートです!

2024年現在、グローブの着用は義務ではありません。
ただ、素手で採ると手や爪が汚れる/日焼けする/枝に擦れて小さい傷ができる/枝の細かい破片が刺さるなどのデメリットがあります。

8.ブルーベリーの木の列をロー(Row)と呼びます。ピッキングするローを自分で指定することはできません。
ローの前にスーパーバイザー(Superviser)がいるので、IDをスキャン&手を消毒してもらいます。
スーパーバイザーがそのローのどこからピッキングを始めるのか指示をくれるので、しっかり聞きましょう。ポイントはローの「どこからピッキングを始めるか」と「右のローか左のローか」です。

例*
「Start from the front」(フロント=スキャンした場所から)
「Start from pole 〇 to ● / to the front」(ポール〇からポール● / フロントまで)
「On your right side / left side」(右側/左側のロー)

こと子
こと子

出勤初日、初めてローに入る時はスーパーバイザーにそれを伝えると、ピッキングのやり方をレクチャーしてもらえます。
日にちも時間もバラバラに新人が入ってくるので、スーパーバイザーもその人が初日の初ピッキングなのかどうかわからないです。自分から言いましょう。

9.ポール〇からの場合はそのポールまでトローリーを押して進んでいきます。

ポールの数え方はローの上を見ましょう。上のフェンスにある黒い線を数えていきます。

ここで合ってるのか不安なときは周りの人に聞いてみてください。周りの人も数え間違ってることもありますが(^-^;

ちなみにポール1はスキャンしたところです。なのでローを進んで行って最初に見る線がポール2になります。

10.スタート地点まで来たらピッキング開始!青いブルーベリーをひたすら摘んでバケツに入れていきます。
どうしても青い実以外(白、赤、緑の実や枝葉など)が入ってしまうこともあると思います。そういった異物は計量前に取り除いておきましょう。

11.バケツがいっぱいになったら水色のクレイトにブルーベリーを移します。
クレイト1つに入れる量は、丸いバケツ満杯で2杯までです。2杯で約5kgになりますが、計量時に1つのクレイトに6kg以上入っているとスーパーバイザーから指摘されてしまうので、丸バケツ2杯以上入れないように気を付けましょう。

ブルーベリーの量によって、1人でロー全部を摘むこともあれば、他にも人がいることもあります。
1人の場合は全部摘んだら、他に人がいる場合はその人と会ったりその人がピッキングした場所まで来たら、そのローのピッキングは終わりです。バケツのブルーベリーをクレイトに移しましょう。

日によってはランナー(Runner)という、ピッキング中に計量を手伝ってくれる人がいる場合もあります。
ランナーが自分から来てくれる場合もありますし、たくさんぴピッキングしてクレイトがいくつも溜まってしまった時に「ランナー!」と叫ぶと来てくれることもあります。この場合、自分がどこにいるかわからないとランナーを呼べないので、スキャンしてもらう時にローの番号を見ておくといいです。ローの番号はスキャンしてもらう場所の支柱に書かれています。

12.ピッキングが終わったら、ステーションに行って計量(Weigh up)します。
ブルーベリーが入ったクレイトをはかりに乗せて、IDをスキャンしてもらいます。
計量したらスーパーバイザーから自分の担当ローのピッキングが終わったか聞かれるので答えます。

スーパーバイザー:
Finished? / Finished your row?

ピッカー:
まだ終わってない場合 No, not yet.
終わった場合 Yes.

スーパーバイザー:
New row ? / New row or go home?

ピッカー:
次のローに行く場合 New row please.
帰る場合 I go home.

13.計量したブルーベリーのサマリーをもらって完了です。
次のローをピッキングする場合はまた新しいロー(New row)をローディングしてもらいましょう。
帰る場合は「I go home」と伝え、帰り道を教えてもらいます。

いつ帰るかは自由です。もし用事があってローの途中で帰らなければいけない場合、スーパーバイザーにこのローのこの辺まではピッキングしたよと伝えてあげた方が親切です。

14.その日の全体のピッキングが終わる時間は日によってばらばらです。
計量に行った時にスーパーバイザーから「No more new row」(新しいローはないよ)と言われるか、ピッキング中にスーパーバイザーが「Home time!」と叫んだら終わりの合図。計量して帰りましょう。

15. 帰り道はスーパーバイザーが教えてくれます。車を待つ地点まで来たらトローリーを置き、バケツ&装着具&ボードを持って車に乗ります。

16.車を降りたらバケツ&装着具&ボードを返却、IDをスキャンしてもらっておしまいです。

ピッキングのスピード

1時間に何kg採れば最低時給を超えるかはその週のレートによって変わります。

始めてすぐの頃にはなかなか最低時給分が採れないことも多いと思います。
でも慣れてくると自分のやりやすい方法がわかってきてスピードもアップします。ピッキングが遅いからといってクビになることはほとんどないので、徐々に慣らしていきましょう。

また、速いピッカーをこっそり観察したり、コツを聞いてみると教えてくれたりもします。でももしピッキングに集中したそうな場合は邪魔しないようにしましょうね。

こと子
こと子

私も友達も最初の数週間は本当にスピード上がるのかとても不安でした。でも実際、気づいたら少しずつ良くなっていきました。
速い人を見るとついつい焦ってしまいますが、焦らず徐々に慣れとコツをつかんでいきましょう。

速く採る方法は人それぞれですが、両手を使うのは速い人全員に共通しています。

ローの見極めも大切。ローの良し悪しでピッキングのしやすさがかなり違います。
良くないローはなるべく早く終わらせて次に移った方がいいです。とはいえ、ブルーベリーがたくさん残っているとスーパーバイザーから指摘や警告(warning)をされたり、クリーニングの対象になったりします。最低限は摘んでから出ましょう。

チーム分け

IDについているリボンの色でピッキングのチームが分かれており、ピッキングするエリアも違います。

2023~2024年シーズンの場合、

  • 赤…初心者メイン
  • 黄…ピッキングに慣れてきた人メイン
  • 緑…ピッキングに慣れてきた人や昨シーズンもいた人メイン
  • 青…毎年来るレギュラーピッカーメイン
  • 白…シーズナルビザで来ているアイランダーメイン

大体このような構成でしたが、年によって色が違ったり、同じシーズン中でもその時のピッカーの人数によってチーム数が変わったりもします。

経験者であっても基本的にみんな最初は初心者チームからスタートし、慣れ具合やスピードによって他のチームに変わります。チームの変更はスーパーバイザーからある日突然言い渡される形です。

ただし、ほぼ初心者にも関わらず人数調整でレギュラーピッカー中心のチームに入れられたりすることもあるので、どのチームになるかはタイミングと運次第です(^-^;

休憩のとり方とトイレ

自分のローが終わっている状態なら何も言わずに休憩できます。

ローをピッキングしている途中で休憩したい場合は、スーパーバイザーにそれを伝えてIDをスキャンしてもらいます。休憩が終わったらまたスーパーバイザーに伝えて同じローに戻り、スキャンしてもらいます。

たまにテーブルとイスがあるエリアもありますが、基本的にはトローリーに乗せたシートに座って道の端で休憩します。

休憩時間は特に決まっていません。みんなだいたい、ランチを食べたり、座って休んだり、雑談したり、トイレに行ったりして10~20分ほどで戻っているように見えます。

トイレはピッキングエリアの近くの通路に簡易トイレが置かれています。場所がわからない場合はスーパーバイザーに訊きましょう。

青い台が手洗い用の水道で、足元のポンプを踏んで水を出します。ハンドソープとハンドペーパーもあります。
中はこのように座るタイプと、和式のようにしゃがむタイプがあります。
どちらも底に青い液体が入っていて流さない方式なので、前の人の使ったペーパーや汚物が見えてしまいます。そのため嫌がってトイレを使わない女の子たちも結構いました。

お給料

給与体系と給与明細

お給料は月曜日始まり日曜日締めの週締め、週払いです。
だいたい翌週火曜日に振り込まれ、水曜日にメールで給与明細(Pay slip)が送られてきます。

お給料の計算方法は最低時給保証の歩合制です。
採ったブルーベリーの量×その品種のレート ≧ 最低時給×ピッキング時間の場合:
採った分の金額が支払われます。
採ったブルーベリーの量×その品種のレート < 最低時給×ピッキング時間の場合:
マイナス分が補填されて最低時給で支払われます。

ピッキング時間はローに入っている時間のみで、車を待っている時間や次のローに移動している時間は含まれません。
また、品種のレートは週ごとに変わるので毎週張り出されます。

週締めのため、採った量と勤務時間は週の合計で計算されます。
例えば月曜日に最低時給以上のペースで採ったとしても、火曜日に最低時給を下回ると、月曜日のプラス分が火曜日のマイナス分に吸収されてしまうんです。

ボーナス

ブルーベリーのピークシーズンに入ると、ボーナスデーがあります。
ボーナスの条件はさまざま。フェイスブックの投稿か、出勤時にIDスキャンするエリアに掲示する形で告知されます。

例えば、これまであったボーナスの条件は:

  • 新人ピッカーのみを対象に指定期間内に指定量以上を採ると$450(要応募)
  • 1日に50kg以上取ると$50
  • 1kgにつき$1
  • 2日間で80kg以上採った分は1kgにつき$1

などです。ボーナスのタイミングも条件も毎回さまざまで、前日か当日にしか発表されません。
発表されたらチェックしておきましょう。

ただし、ボーナスデーにスーパーバイザーから警告を受けた場合はボーナスがもらえなくなってしまうので、きちんと摘む&異物が混ざらないブルーベリーを提出するように、いつも以上に気を付けましょう。

まとめ

Gourmet Blueberriesでのブルーベリーピッキングの最大のメリットはなんといっても出退勤が自由なところ!そしてピッキングが遅くても最低時給はもらえるところです。

英語が苦手でも、ファームジョブが初めてでも始めやすいお仕事だと思います。

この記事を参考に、NZのブルーベリーピッキングを楽しまれてください。

ブルーベリーピッキングの時期や特徴・私の手取り・寮について、また申し込み方法についてはそれぞれ別記事で紹介してますので、よろしければご覧ください。

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